旅ペディアでは旅にまつわることを、筆者の解釈で広義的に書いていきます。
『ヒッピー』
『ジプシー(またはロマ)』
『ボヘミアン』
おそらくこの違いを知る人はなかなか居なくて、一緒くたにされている言葉だろう。
個人的にも耳にしたことはあったが、さほど深い関心を持っていなかった。
それでも人は旅し、旅は人を強くするだけでなく新たな関心を植え付けるんだからなんとも不思議なものだ。
私の好きな言葉の一つに
〝Life is a journey, not a destination〟 『人生は終わりのない旅である』というものがある。
ここでは、【ボヘミアン、ジプシー、ヒッピーの違い】について書いていくことにしよう。
彼らの旅は、どこから始まって、私達にどれだけの軌跡を残しただろう・・・
ジプシーとは?広義的な意味
ジプシー(またはロマ)は、一つの民族グループ。
現在は多数の集団にわかれ世界各大陸(主にヨーロッパ、中でも東ヨーロッパ、中央ヨーロッパ、南ヨーロッパ)に散在している。
元を遡ると時は紀元800~1000年、インド北西部。アラブ人の移民がやってきて彼らを、東ヨーロッパや東はアジアへと追いやった。
彼らはどこの国に移動しても少数派であり、新しい文化になじめず、差別されては移動し、移動しては差別された。
非社会的な民族や集団であると扱われる彼らだが、時代背景が原因になっていることは否めないだろう。
第二次世界大戦時ではドイツナチス軍によって、50~60万人が虐殺された。
とてつもなく暗い時代背景を持つ彼らだが、彼らには才があった。
彼ら、旅を続けながら『絵を描き』、『歌い』、そして『踊った』。
今日でも人々に愛される、『バルカン音楽』、『フラメンコ』、『ベリーダンス』などは、地方独特の雰囲気や文化と、彼らロマの芸術が融合した結晶だ。
※追記 ちなみに著者はスペインはグラナダに約1年ほど滞在していた時代があります。
歴史あるサクラモンテの山にはいくつもケーブ(洞穴の家)があり、その地域にはジプシーコミュニティがあります。
グラナダと言えば、ヒッピー、ジプシー、学生が入り交って暮らす世界の中でも魅力的な街のひとつといえるでしょう。
チャンスがあれば是非訪れてみてください。
あなたもきっとグラナダが好きになるはず^^
ボヘミアンとは?広義的な意味
ボヘミアン(ボヘミアニズム)は、元々19世紀フランスで勘違いによって生まれた言葉。
ロマ人(ジプシー)がチェコのボヘミアからやってきたと誤認されたために、軽蔑後としてボヘミアンが使われ始めた。
その後、フランスで貧しい芸術家、作家、ジャーナリスト、ミュージシャン、俳優などが家賃の低いロマーニ地区に集中し始め、ボヘミアン主義という形で広がっていくものの言葉は二つの意味を持つようになる。
良き意味は『質素に暮らし、誰の手ほどきも受けない』
逆の意味は『ドラッグに溺れ、セックスにみだら』
※アメリカにも『ボヘミアン説』があるのですが、意味合いが複雑になるので、ここでは省略。
※追記 ボヘミアン運動とは、19世紀後半にアーティストや詩人によってフランスは特にパリで行われた動きで、ボヘミアンはブルジョア(当時のフランスにおける伝統的中流階級的な生活)の生活に否定の意を唱えます。
彼らの信条の一つに、芸術や文学は保守的ではなく過激的・急進的であるべきいう強い主張がありました。
ブルジョア的にティーを楽しむのではなく、アブサンと呼ばれるヨモギの一種で製造された幻覚を起こすアルコールを呑んだりとそれまでの典型的な芸術や文学の型を外したのです。
またボヘミアンは政治的にも過激派だったといわれて、これら活動が後の超現実主義やビート文化、パンクロックなどに影響を与えたともいわれています。
現代でいう『エスニックファッション』は、ボヘミアンの影響を強く受けていると考えられている。
エスニックなファッションでいえば、『チチカカ』や『チャイハネ』が有名ですよね。
ヒッピーとは?広義な的な意味
ヒッピーは、1960年代アメリカで、若者たちによる社会革命から生まれた言葉で、本来の語源はスラングの『Hip』や『Hep』にある。
誕生のもとを辿ると、ドイツで若者が始めた自由運動がモデルになっているといわれている。
斬新かつ派手でオリジナリティのあるファッションと、ベトナム戦争を背景にした『核と戦争反対運動』が人気を呼び、ムーブメントになった。
当初はネオボヘミアンとも呼ばれていたようだ。
ファッション ・ジーンズにTシャツ ・男性が髭をそらない、長髪 ・頭にバンダナ
音楽や活動 ・ヨガ ・サイケデリックトランス ・ベジタリアン主義 などはヒッピーカルチャーの代表的なものである。
まとめ