私達が食べ物に好き嫌いをし、レストランや家庭では毎日大量の食べ残しがゴミとして廃棄される中、私達と同じこの地球に生まれてきた子供達がどこかでお腹を満たすことなく命を落としている・・・
あなたが使わずに腐らせてしまったあの食材がとか、ダイエットのために断ってしまったあの料理が、彼らを救えたとかそういうことを言っているわけではありません。
ただ少しでも私達が生きるこの地球で何が本当に起きているのか、あなたが目に見ているものだけが事実ではないということを知ることはとても重要だと思うのです。
こうした思いから、著者は世界の貧困と子供達について浅はかながらまとめてみることにしました。
世界で学校に通えていない子供達
photo: Oxfam East Africa
日本では大学・短大への進学率が58%を超える中、世界にはまともに小学校すらいけない子供達が星の数ほど存在することを知っているだろうか?
数にして3億300万人。この数値は日本の人口の2.6倍、また日本の子供人口の21倍にも及ぶ。彼らには選択肢がない、貧困や紛争などで行きたくても行かれないのだ。
また一部の例として、コンゴ民主共和国ではまだ8歳の男の子が鉱業地で、強制的に働かされている。
スマートフォンやパソコンなどを製造するアメリカや中国の大手企業の犠牲者である。
製品に必要なリチウムイオンを含む重たい土のう袋を運ばなければならない。
一日あたりの収入も日本円にして約11円、食べ物を買うにもやっとか足りないぐらいである。
学校に通っていない子ども3億300万人|
紛争地・被災地では1億400万人
本日ユニセフ(国連児童基金)が発表した報告書によると、世界で学校に通っていない5歳から17歳の子どもの数は3億300万人で、その3分の1以上に相当する1億400万人は、紛争や自然災害の影響を受ける国に暮らしています。
紛争により学校に通うことが出来ない子供達の現状
Rebecca Harms from Wendland, Germany [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons
世界には、国の政治状況や紛争が原因で学校に行きたくても行かれない子達がたくさんいます。
中でも南スーダンや、リベリア、アフガニスタン、スーダン、ニジェールやナイジェリアは非就学率上位10カ国に入り、子供たちの30~40%が、紛争による学校閉鎖や崩壊により教育を受けることが出来ていないのです。
またこれら国での紛争が終結し教育コミュニティや学校が再開しても、子供達は紛争による肉体的または精神的ダメージによりすぐに教育が受けられるわけではないのです、。
「ある国が紛争や自然災害に見舞われたとき、子どもたちや若者は2度被害に遭います」とユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォアは述べます。
「短期的には、彼らの学校が損傷し、破壊され、武装勢力に占拠され、あるいは意図的に攻撃されることで、子どもたちは学校に通えなくなり、また年月が経過すれば復学することも難しくなります。
長期的には、子どもたちと彼らの国は、貧困の連鎖にさらされ続けることになります」
貧困が原因で学校に通うことが出来ていない子供達の現状
開発途上国の子どもたちが学校に通えない主な理由は貧困です。
家庭状況から家事(もしくは仕事)が優先となり学校に行く時間がありません。
また他にも学費が払えない、ノートや鉛筆などの文房具が買えないなど様々です。
世界で教育を妨げる最大の要因は依然として貧困であり、最貧層の初等教育学齢期の子どもが学校に通えない可能性は、最富裕層の同年齢の子どもと比較して4倍高い。
世界の多次元貧困指数
Sbw01f [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
世界の貧困レベルを地図全体でみると、実は貧困対象に入ってない『リッチな国』など世界でも限られたほんの一部なのである。
日本はいうまでもなくその『リッチな国』の一つだ。
世界で極貧状態にある人々の割合は約10%、現在1日あたり1.9ドル以下(約200円)で暮らす人々の数は7億3600万人もいるのだ。
単純計算にして『200円×30日=6000円』、これは物価の違いがどうとかそういう問題ではない、その日を生き抜くことが文字通りサバイバルなのだ。
ニューヨーク、2018年9月20日
国連開発計画(UNDP)とオックスフォード貧困・人間開発イニシアティブ(OPHI)がきょう発表した2018年「多次元貧困指数(MPI)」の推計によると、貧困の中で暮らす人々の半数が18歳未満の子どもとなっています。
新たなデータによれば、低・中所得国を中心に104か国で、6億6,200万人の子どもが多次元の貧困に陥っています。子ども全体の半数が貧困に陥っている国も35か国あります。
多次元貧困指数とは
多次元貧困指数(MPI)とは、社会で最も恵まれない人々がさまざまな種類の貧困に苦しめられている実態を浮き彫りにするために導入された指標です。
MPIは単に所得面だけでなく、人々が複数の側面で同時に経験する貧困の実態を把握するための指数です。
健康、教育、生活水準の3つの主要な次元において、水や衛生施設(トイレ)、十分な栄養または初等教育を欠くなど、人々がどのように取り残されているのかを明らかにしています。
多次元貧困層の80%以上はアフリカとサハラ以南のアフリカと南アジア
多次元の貧困は、世界各地の開発途上地域で見られますが、特にサハラ以南アフリカと南アジアで深刻な広がりを見せています。
例えばサハラ以南アフリカでは、約5億6,000万人(人口の58%)が多次元の貧困の中で暮らしていますが、そのうち3億4,200万人(多次元貧困層の61%)は深刻な貧困を抱えています。一方、南アジアの多次元貧困層は5億4,600万人(人口の31%)で、うち2億人(37%)が深刻な貧困を抱えています。
世界の貧困|現状
世界の貧困は現在も深い問題を抱えていることに変わりはないが、それでも状況はゆるやかに改善している兆候を辿っている。
世界全体の貧困は大きな進展を遂げてきている。
1990年以降、当時の4分の1の貧困人口が極度の貧困から抜け出しています。
そして現在では極度の貧困層人口は10%を切っています。
ここでの極度の貧困層とは1日当たりの生活費が1.90アメリカドル以下を指します。
家庭が一定の貧困レベルを脱出することで子供の健康と幸福もまた改善されます。
1990年以降、貧困や飢餓、病気などの防ぐことが可能な原因による子供の死者数は半数にまで下がりました。
具体的な数字であげるならば1日あたり35000人以上の子供が亡くなっていたのが現在では15000人まで下がっていることになります。
しかし、これらの統計があがりながらも決して喜べる状況ではありません。
世界全体での進歩が続いているにも関らず、サハラ以南のアフリカを中心とした紛争や統治、自然災害などの影響を受けた国では貧困層が増加しているのです。
The world is making huge strides in overcoming global poverty.
Since 1990, a quarter of the world has risen out of extreme poverty.
Now, less than 10 percent of the world lives in extreme poverty, surviving on $1.90 a day or less.
When families move out of poverty, children’s health and well-being improve.Since 1990, the number of children dying ? mostly from preventable causes such as poverty, hunger, and disease ?
is less than half of what it was, dropping from more than 35,000 a day to under 15,000.
quotes: www.worldvision.org/
まとめ
最後まで読んでいただき感謝いたします。
少しでも多くの人が世界の事実に目と心をひらき、一人でも多くの人が出来る範囲から彼らに手を差し伸べることができたら世界が少しずつよくなるんじゃないかなと信じています。
世界には十分なお金があります。
悲しい現実は『一生困らないほどのお金持ち』と『食べれないほど貧困な人達』がいるということ。
『どうして彼らはこんなにも素敵に笑えるのかな?』
たくさん旅をしてきましたが、こんなにも強く胸を打たれることは他にはなかったかもしれませんね・・・
世界の貧困については、また別の角度で記事をまとめていく予定です。